- 2022年12月12日
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DMの開封率を上げるデザイン
DMを送付することは難しくありませんが、費やした費用以上の利益をあげることは、簡単ではありません。送付した相手にアクションを起こしてもらうためには、まずは開封してもらわなければいけません。どういったデザインであれば、開封率が高いのか、詳しく解説していきます。
DMにおける開封率とは?
ダイレクトメールはハガキタイプと、封筒タイプの2つに分かれます。封筒の場合はまず、中身を開けてもらうというハードルがあります。
封筒を開けてもらえる率を開封率と定義
封筒のダイレクトメールであれば、中身を開けてもらえるかどうかを、開封率と定義します。ハガキのダイレクトメールであれば、封筒が無いため、開封率という定義がありません。せっかく送付したダイレクトメールも、空けてもらえなければ送っていないのと同じことですから、開封率を重要視しなければいけません。
封筒の場合
封筒の場合はまず、中身を開けてもらえるかというハードルがあります。その上で中身をほとんど見ずに捨てられてしまうと、費やした時間やコストは無駄になってしまいます。出来る限り目立つデザインで、そして受け取った方が開封したくなるようなデザインにすることがとても大切です。
開封されなければ読まれない封筒ですが、ハガキよりも多くの情報量を伝えることができます。そして試供品などを中に入れることができるため、より熱量の高い見込み顧客の獲得に効果的です。
ハガキの場合
ハガキの場合は開封率という概念はありません。しかし他のダイレクトメールや封筒などに埋もれてしまい、きちんと見ずに捨てられてしまうケースもあります。ハガキは封筒よりも、受け取った側の印象が弱いため、そういった傾向が強いです。開封率という目標ではなく、「一度は見てもらえるようなハガキを作る」という意識で、制作に取り組むと良いでしょう。
ダイレクトメールが読まれる確率上げるデザイン
ダイレクトメールが読んでもらえる確率を上げるためには、どのようなデザインで作成することが効果的なのでしょうか。封筒とハガキに分けて解説していきます。
封筒の開封率を上げるデザイン
封筒の開封率を上げる方法として、「中身が見えるビニールの包装をする」というテクニックがあります。中身が見えないと、開けるのが面倒で捨ててしまう方は、結構いらっしゃいます。中身が目立つものや、魅力的なものであれば、ビニールの包装を開封したいという気持ちになるでしょう。例えば中身にクーポンや試供品などを入れて、それが外から見える状態であれば、開封率が高まります。
また開封部分を目立つようにしたり、開封部分を複数用意して、受け取った方に選んでもらうようなデザインも、開封率の向上に効果的です。イラストやキャッチコピーを目立つように記載するという方法も、よく使われます。他の企業がどのような封筒を送付しているかを見て、分析すると良いでしょう。
封筒の開封率を上げるテクニック
ダイレクトメールの封筒の開封率を上げるために、2つのテクニックが用いられることが多いです。1つは「情報を目立つように押し出す」タイプ。封筒をパッと見て、一目でお得であることなどがわかるデザインです。このタイプは他の封筒と差別化を図ることができ、開封率の向上に加え、アクションを促すこともできます。
もう1つのテクニックは「あえて情報を出し惜しみしたデザイン」にすること。例えば高級感のある封筒にして、中身に何が入っているかをあまり分からないように、ヒントだけを封筒に記載します。受け取った側は好奇心がわくため、封筒を開封したくなるというわけです。目立つタイプの封筒はマッチすれば開封率が上がりやすい分、広告感が強く、すぐに捨てられてしまうというリスクもあります。取り扱うサービスや商品によって、どちらの手法が効果的か、変わってきます。
ハガキを読まれる確率を上げるデザイン
ハガキが埋もれて捨てられてしまわないようにするためには、大きなハガキを使用することが効果的です。郵便受けの中を見るときに、大きいダイレクトメールはやはり目に留まりやすいです。大きいほどにコストは高くなってしまいますので、費用対効果を考えてサイズを選びましょう。
また他のハガキや封筒などと比べて、目立ちやすいデザインのハガキを作ると良いでしょう。手に取ってもらえなければ、それは送付していないのと同じことになってしまいますからね。ハガキにクーポンをつけておくと、目に留まりやすくなりますし、アクションを起こしてくれる可能性も上がります。
DMの開封率を改善するためには?
ダイレクトメールはただ送付するだけでなく、当然ながらそこから利益を伸ばしていかなければ、赤字になってしまいます。少しずつ効果を高めていくためには、どのような分析が必要なのでしょうか。
身近な人に所感を聞く
統計的なデータももちろん大事ですが、生の人の声を聞くことも忘れてはいけません。家族や友人などに試作品のダイレクトメールを何パターンか見てもらい、印象を聞いてみましょう。複数の封筒やハガキに混ぜて、手に取ってもらえそうかも確認すると良いですね。統計的なデータでは見えてこない、生の人の行動や声はとても貴重で、修正点も見えてくるでしょう。
ダイレクトメールを送るユーザー層が大方決まっている場合は、そのモデルと属性が近い方に、所感を聞くと良いでしょう。年齢層や年収といった属性が大きく異なっていると、参考になりづらいことがあります。
ABテストを行う
時期や地域別に封筒のデザインを変えて、ABテストをしてみましょう。オンラインマーケティングよりも統計の分析がしづらいダイレクトメールですが、時期や地域を分けることで、ある程度の分析は可能です。精密な分析はしづらいため、大きくデザインが異なる封筒でテストをしましょう。大胆に変えない限り、大きな違いは観測できない可能性が高いからです。
そしてAとBで反応が良かった方を採用し、また別のデザインの封筒と競わせます。このABテストを繰り返すことで、反応が良い、そして開封率が高い封筒のデザインを追求することができます。繰り返せば繰り返すほどに、成果が伸びていくでしょう。
受け取る人の立場に立って封筒を作る
ダイレクトメールや封筒を作る場合、どうしても作り手の視点から、デザインを考えてしまいがちです。「こうすれば開封率が上がるんじゃないか?」「このデザインなら、読まれやすいんじゃないか?」といった具合に。しかし重要なのは受け取る側の立場に立って、どんなデザインの封筒なら、開けたいと感じるかです。
あくまで制作者側の視点ではなく、受け取った方の視点でデザインを模索しましょう。例えば自分の郵便受けに届いているダイレクトメールを見て、どれが一番開封したいと感じるかなどは、とても貴重な材料になります。
読み手との関係性を作る
1通目のダイレクトメッセージは当然、受け取った方との関係性は作ることができていません。しかし2通目、3通目と送付していく中で、送り手と読み手の関係性が作られていきます。「あ、この会社からの手紙だ」と思ってくれるようになれば、開封率は大きく向上するでしょう。1通目、2通目と全てのダイレクトメールに意味やストーリーを持たせ、次のダイレクトメールを受け取ったときに、どのようなフェーズに入るか仮説を立てておきましょう。
開封率ばかりを追い求めない
開封率ばかりを追い求めて、封筒のデザインばかりにこだわってしまうと、中身を開けてもらった後の反応が悪くなってしまいます。開けてもらうのはあくまでファーストステップであり、本当に大切なのは開けてもらった後です。
開封率を上げたいがために、封筒に大げさなことを書く「釣り」のような構成にしてしまうと、結局はアクションにつながらないため、効果はありません。むしろ会社やサービスに対して、悪い印象を持ってしまう事にもつながるでしょう。封筒と中身はセットであることを絶対に忘れず、封筒のデザインや表記と中身をマッチさせましょう。
他社のDMを徹底的に分析する
自宅の郵便受けにも、ダイレクトメールが届くことはあるでしょう。これまで無意識にでも、ついつい手に取ってしまい、中身を開けてしまった封筒には、ヒントが隠されています。インターネット上でも簡単に、数多くの封筒のデザインを調査することができます。特に近いジャンルのダイレクトメールであれば、直接的に活かせる部分も多く見つかるでしょう。常に他社のダイレクトメールに目を光らせ、何か1つでも活かせる点が無いかを意識してみるようにしましょう。
DMの開封率を上げるデザインまとめ
封筒型のダイレクトメールであれば、ビニールの包装にして中身をみえるようにしたり、封筒の開け口を工夫したりすることで、開封率を上げることができます。また情報を前面に押し出すか、それとも出し惜しみするかによっても、開封率は変わってきます。常に受け取る側の立場に立って、開封してもらえるデザインを、ABテストなどを通して追及していきましょう。そして開封後のことまで考えて、封筒のデザインや中身の質を上げることも大切です。